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現場レポート・DAY 3「最終プレゼンに向けての準備」

   

3日目の朝。

気がつけば最終日。真剣に取り組んでいると本当にあっという間に時間は過ぎ去るものです。

集合は9時ですが、既に集まって作業に取り組むチームも。

今回は食事の提供がないので各自で。ただスタッフがインスタントの味噌汁を持ってきまして、それが人気にw

昨夜から何か動きはありましたか?「自分たちの競合について各自調べてきました」

「よりわからなくなりました」と言うチームも。

だ、大丈夫?

これまで電話でヒアリングを行ってきたこのチームは、メンバーの知り合いを会場に呼び出して、会場でヒアリングするというアクションを始めました。

そんな各チームの思い思いが交錯しながら、リーさんから最後のレクチャーです。

最後のレクチャーは、ピッチでやってはいけないこと。「アーリーステージの起業家がこんな将来グラフを出しても意味がない。未来形をやめて、現在形と過去形の言葉のみで訴えてください。『これからやります』ではなくて、『今これをやっています、過去こんなことをしてきました』で伝わります」

「読めないと思いますが、こういうスライドは印刷して配るようなデザインです。プレゼンターが前に立っているときにこんな文字ばかりのスライドを出されても読まないんですよ。スライドにはフォーカスを当てて一つのスライドに一つのメッセージを入れた方がいいです」

「ビジネスモデルキャンバスを出して『自分はここまでやったんだ』とアピールしても、これは一番ごちゃごちゃしていますよね」

気をつけるべきことは色々。そんなスタートアップのピッチの手法をまとめた資料があります。リーさんのレクチャーでは省略しましたが、よかったら参考まで。

プレゼンは言いたいことを言うだけ。ピッチはものを売ること。もともとピッチ(pitch)とはボールを投げるという意味で、受け取ってもらえないとピッチの意味はないわけです。普通プレゼンの場合、相手は聞きたいと思って椅子に座っていますが、普通のピッチでは、相手は買うつもりはないことが多い。その気にさせてナンボのピッチです。

1日目にも取り上げましたが、顧客の痛みを伝えていますか?ソリューションを提示できていますか?そして何より投資家にやってほしいことを伝えていますか?

目的を明確にし、即効性のあるインパクトをもって相手への共感を得られる5分間にしましょう。

リーさんのレクチャーが終わるやいなや、各チーム動き出しました。もう時間もないもんね。

「スイッチ」のチームは再度ヒアリングを行うことに。前回の反省を踏まえて、今回は対象を高齢者と若年層の2つにわけ、それぞれの普段の生活状況、昨日何をしていたのか、という事実情報に特化して話を聞くことにしたそうです。

このチームは聞き取り方が上手です。うまくメンバーごとの役割分担ができています。必要な情報が集まるといいですね。

一方、昨日は仏壇店を訪れた「シェア工房」のチームは、先ほどのチームと同じショッピングセンターへ。

どういう人に聞こうと思ってるんですか?「いやぁ、それが特に対象を絞ってなくて」

まだ迷走しているため、まずは自分たちの顧客がどこにいるのかを探しにいこうとしてる様子。

全員がヒアリングに行かず、リーダーはひとり会場でプレゼン資料をつくっています。こういう役割整理もまたアリかもしれませんね。

「ほほえみ宅急便」改め「漢(おとこ)予備校」のチームは、なんと分裂することになりました。メンバー間でやりたいことがわかれ、ヒアリングで得た人の声をベースにしたサービスにしたいという彼が独立することに。

どうやら「漢(おとこ)予備校」の部分は彼が受け持つことになったそうです。それぞれどんな道を進んで行くのでしょうか?

数名の知り合いに会場へ来てもらっていた「地産地生」のチームは、一度外へ出てみることに。

周辺のお店に、自分たちのプランに関心があるか、尋ねてみようと考えているそうです。でもまだ質問項目が定まっていない様子。

キャッスルロードのお店へ突撃。が、フワフワした取材になってしまい、「本社に尋ねてください」と返されてしまいました。

めげずに他のお店へも突撃。

なんとか答えを見つけようと懸命に動いています。

先ほどの独立した彼は、顧客になりそうな人が通っているという近くの喫茶店で聞き取り調査。

話し上手というか聞き取り上手というか。独特の雰囲気から興味深い情報を聞き出しています。

「もう優勝とかは気にせず、今後の自分のために」という彼。でもそういう人たちが Startup Weekend では優勝したりするんですよ。よい調査ができていると思うので、諦めず頑張って。

14:00。

ジャッジの一人が会場にやってきました。どんな様子か見に回っています。

ん、何これ?「やる気スイッチ」。お、おう。

「スイッチ」のチームはここで大きな方向転換をした模様。どうなる?

それぞれ考えを整理しています。

先ほど喫茶店で聞き取り調査を行っていた彼が戻ってきました。メンバーは一人。それでも答えを見つけようと頑張っています。

「スイッチ」のメンバーの一人は、ここで別の用事があって会場を去ることに。

ジャッジが揃いました。会場隣の部屋で、リーさんが Startup Weekend のこと、また審査基準について改めて説明をしています。

もうすぐファイナルプレゼンテーションの時間。それぞれラストスパートです。

まもなく17:00。果たしてどんな結果が待っているのでしょうか?

 - 滋賀大学彦根キャンパス(2017.12)