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コーチからの講評

   

2日目午後のコーチセッションを終え、各コーチが6チームをみて感じたことを話しました。

アイデアひとつでガラッと見え方が変わるので、諦めずに考え抜いて。

牧貴士さん

高縞企画 代表、VOID A PART 共同代表

おつかれさまでした。全体を見ての感想は、まだちょっと考えが浅いかなっていうのが全チームありましたので・・・。

やれないことはないんですよね。難しそうやなと思っても、それは考えきれてないだけで、アイデアひとつでガラッと見え方が変わりますので。このテーマでいいのかなって悩まれているチームもあるかと思うんですが、僕としてはせっかくの機会なので諦めずに考え抜いてほしいなと思います。諦めることはいつでもできますけど、せっかく仲間もいますから、頑張って考えてみてください。

ずっと会場にはいますので、何か聞きたいことがあればどんどん声かけてください。本気で起業しようとしているんだったら全力でサポートさせていただきますし、僕は滋賀県にいる人間なので、いつでもサポートさせていただきますので、頑張ってください。

ダメだと思うと変えたほうがいい、でもやりたかったその思いだけはズラさずに。

広瀬眞之介さん

株式会社小石川 代表取締役、Clipニホンバシ 運営メンバー

敢えて言います。僕はダメだと思うと変えたほうがいいと思います(笑)。

ただ変えるときに、自分自身がピッチをした人だったら、こういう思いでこういう人を助けたかったみたいなところからはズラさない方がいい。こういうことがしたかったとか、こういう地域をこんな将来像にしたかった、みたいなところは、変えない方がよくて、その思いだけはズラさずに。起業とか事業とかサービスとか僕は全部ツールだと思ってるので、そのツールは替えていいなぁと思っています。

僕の師匠のひとりに、130億で会社を潰して30億の個人債務を背負って復活した人がいるんです。その人めっちゃ怖いんですけど、師匠だと思って拝んでるので、しょっちゅう行っては泣かされて帰ってくるんです。今日僕らのフィードバックをもらって、しんどい思いをした人がいると思いますけど、それを繰り返すと絶対強くなるし、絶対起業の方向に進みます。

僕らのフィードバックが怖いなんて大したことないですよ。全然大したことない。借金を数千万とかお客さんにクレームつけられるとかの方がよっぽど怖くて、そういった意味では、ガンガン打たれていただければいいなぁと思っています。僕もずっと打たれてて、打たれ弱いので・・・大丈夫です(笑)。

今この時点でお客さんがいないチームは全部NGです。

李東烈さん

Startup Weekend Japan 代表理事

先ほど皆さんに言ったことを考えたうえでもう一回聞きにくるとか、そういうコーチの使い方をしてください。セッションの時間も終わったからあとは自分たちで頑張るしかないっていうことじゃないんで。

そのうえで、Startup Weekend の人間として言いたいことがひとつあります。何かというと、今この時点で、自分のチームに自分の見込み客が座ってないチームは全負けです。

皆さんは自分たちが頑張れば結果が出るだろうという幻想を持ってるんですよ。起業家の仕事は「頑張ったところで成功する」ということはないです。野球のイチロー選手でも打率はせいぜい3割〜4割です。10回チャレンジしたら6回ぐらい失敗する、それが現実です。天才でも10回成功する起業家はいないですよ。なぜそれが起こるのか、それを興味をもつべきです。起業家の仕事には必ずお客さんと仕事しなきゃいけないんです。だから今この時点でお客さんがいないチームは全部NGなんで。

今から何をやるか、決まらない場合は、お客さんに聞き、決めてもらうというその姿勢を持ってください。実際のお客さんじゃなくても、お客さんになりそうな人を連れてきて、ダメだったらその人を捨ててまた別の人を連れてくる(笑)。

自分が起業家としての仕事をしているのか、プランナーの仕事をしているのかというのをもう一回考えてみてください。たぶんここの人は全員プランナーの仕事をしているんですよ。起業家の仕事をしてない。それを考えてもう一度自分のビジネスに落とし込むと、別の目線も見えてくると思うので。

 - 滋賀大学彦根キャンパス(2016.12)